「イライラして物に当たる自分をやめたい」
「イライラする心理を知って少しでもコントロールしたい」
恋人や家族が仕事や育児、学校のストレスや自分の感情をうまく言語化できずに暴れるなど、イライラから物に当たる癖にはさまざまな理由が考えられます。
自己嫌悪から、ニートに引きこもりに繋がってしまうことも。
そこで本記事では、物に当たる人の心理や特徴を中心に、対処法や解決方法などをそれぞれ詳しく解説しています。
物に当たる人が身近にいるという人も、自分が物に当たってしまうという人も、まずは「なぜ物に当たってしまうのか」理解することが大切です。
本記事を参考にして、イライラや不安といった感情とうまく付き合う方法を見つけていきましょう。
\記事のポイント/
- 物に当たる人の特徴
▶︎▶︎感情のコントロールが苦手・ストレス発散方法を知らない・相手を支配したい・精神病の場合も。 - 物に当たる人への対処法
▶︎▶︎冷静になってから話す・定期的に話を聞く・一時的に距離を取る・反論や挑発はしない・第三者に相談する - 物に当たる癖の解決法
▶︎▶︎生活習慣を見直す・ストレス解消法を見つける・アンガーマネジメントをしてみる・他人に期待せず信頼する
イライラして物に当たる人の心理・特徴
イライラして物に当たる人は、男女問わずいるものですが、物に当たってしまう人には、どのような心理や特徴があるのでしょうか?
イライラして物に当たる人5つの特徴について、それぞれ詳しく解説します。
感情のコントロールができない
イライラして物に当たってしまう人のほとんどが、感情のコントロールが苦手です。
普通の人であれば、冷静になるプロセスを踏むような場面でも、ほんの些細なことでイラッとしたり、物事に過剰に反応してカッとなる人が多く、条件反射的に物に当たってしまいます。
不測の事態に直面して頭に血がのぼると物に当たってしまうという人も多く、過去のトラウマや過度なストレスが引き金になるケースも珍しくありません。
他にも、
- 脳の化学的な不均衡
- 神経系の問題
- 精神的な健康状態
- ホルモンバランス
このような”内的な原因”が影響を与えているケースや、人間関係の問題・職場のストレスなどの外的な要因が影響を受けているなど、さまざまなケースが考えられます。
ストレス発散の方法を知らない
私たちは、日常生活でさまざまなストレスを抱えながらも、それらをうまく解消しながら生活しています。
そのスキルを「コーピングスキル(対処スキル)」ともいうのですが、すぐ物に当たってしまう人はこのスキルが不足していることが多いです。
- コーヒーをゆっくり飲む
- 好きな本を読む
- 映画鑑賞する
- 動物と触れ合う
- 運動する
以上のように、自分がどんなことでストレスが緩和されるか理解できていないと、ストレスが高まっても対処が難しくなってしまいます。
ただし、コーピングでは対処できないほどのストレスを受けていたり、虐待などの高ストレス環境で育ったりしていると、ストレス発散が難しくなってしまうことも少なくありません。
周囲への理解を求めている
幼児の癇癪とおなじで、自分の怒りや不安など、ネガティブな気持ちを理解して欲しくて物に当たってしまうケースもあります。
本来であれば、
- どんなことが不安だと思っているか
- こういう理由で怒っているのか
これらの自分の気持ちを言語化して伝えられればいいのですが、なかなかそれがうまくできず、物に当たってしまうというわけです。
ドアを勢いよく閉めたり、わざとらしく大きくため息をつくなど、大きく音を立てるという特徴があります。
自分を強く見せて相手を支配したい
自分を強く見せるために、物に当たるケースもあります。
- 相手にバカにされたくない
- なめられたくない
こういう心理から「威嚇」して、マウンティングしているともいえるでしょう。
本当に強い人であれば、わざわざ威嚇せずとも周りからなめられることはありません。
マウティングとして物に当たっているということは、「自分に自信がない」と言い換えることもできますね。
職場や学校で認めらていない人が、承認欲求の代償として相手を支配するために、家族や恋人などの身近な人にだけ支配的な態度になるケースもあります。
精神的な病気の場合も
うつ病や不安障害などの精神的な健康状態が、物に当たるなどの暴力的な行動を引き起こしている可能性もあります。
精神の健康状態は、感情の安定に大きく関係しているもの。
精神的な疾患によって感情が不安定にあり、コントロールができなくなってしまう人も少なくありません。
- 眠れているか
- 食欲はあるか
- 気分の落ち込みはないか
- 今までやれていたことができているか
このような症状も当てはまる場合は、一度医師のカウンセリングを受けてみることがおすすめです。
また、精神薬などの薬を服用していることで、感情のコントロールが難しくなるケースもあります。
イライラして物に当たる人への対処は?
恋人や家族など身近な人が物に当たる癖を持っていることで、頭を抱えている人も多いのではないでしょうか?
人によっては、恐怖や不安を強く感じているケースもあるかと思います。
そこでここからは、イライラして物に当たる人への5つの対処法をご紹介します。
それぞれ詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
相手が冷静になったときに伝える
相手がイライラしている時や物に当たった直後は、アドレナリンが分泌されていて、冷静に話を聞ける状態ではありません。
怪我をするなどのトラブルを招くリスクも高まるため、相手が冷静になったときに自分の気持ちを伝えてみましょう。
- 物に当たられると怖いこと
- 話ができなくなってしまうこと
- 相手の気持ちを理解できなくなってしまうこと
このような気持ちを素直に話してみたり、「なぜイライラしてしまったのか?」相手の気持ちを聞いてみることもおすすめです。
物に当たらなくても話を聞いてくれることがわかってくると、相手の衝動も徐々に改善される可能性があります。
定期的に話を聞く(コミュニケーションを取る)
物に当たってしまう人の中には、「かまってほしい」「注目されたい」という思いを抱えている人も少なくありません。
とくに、相手とゆっくり話すなど普段からコミュニケーション時間が確保できていないと感じる人は、定期的に話を聞く時間を作ることがおすすめです。
スマホやテレビも離れた環境で相手とゆっくり向き合うことで、普段はなかなか言葉にできない思いが出てくることも多いはず。
「相手が理解しようとしてくれている」という安心感が、怒りや不安を和らげ心を安定に導いてくれ流でしょう。
一時的に距離を取る
相手がイライラしていてあなたがストレスを感じたり身の危険を感じる時は、物理的に距離を取ることも必要です。
とくに、相手が男性であったり自分より明らかに力が強い相手であれば、近づかないことが鉄則です。
万が一、あなたが怪我をした場合、相手にもあなたにもしこりが残ってしまうもの。
感情が昂っているときはイライラが悪化してしまうこともあるため、話し合いをするのであれば相手が冷静になったタイミングでおこないましょう。
反論・挑発はしない
相手がイライラして物に当たっている姿を見ると、ついこちらもイライラしてしまって反論したくなることもありますよね。
しかし、頭に血が昇って物事が冷静に判断できない状況で反論・挑発してしまうと、物に当たるだけでなく暴力に発展するリスクが高まるためおすすめできません。
相手がイライラすることで、あなたの精神状態も不安定になってしまうなら、物理的に距離を取るなどして対処することがおすすめ。
言いたいことや伝えたいことがある場合は、相手が冷静になったタイミングでおこないましょう。
第三者に相談する
相手に働きかけても改善が見られなかったり、身の危険を感じるほどひどい場合は、早めに第三者に相談することがおすすめです。
当人同士の話し合いでは解決しないケースであっても、第三者が入ることで冷静になり、自分のことを客観的に見つめられるようになります。
- 親や兄弟、友人など
- 警察やお住まい地区の「女性相談センター」
- サポート支援企業
中でも、引きこもりや不登校児が物に当たって困っているのであれば、らいさぽセンターに相談することがおすすめです。
らいさぽセンターは、引きこもりやニート、不登校児のための自立支援サービスをおこなっており、悩みや不安にも随時相談に乗ってくれます。
電話だけでなくLINEやメールからも気軽に相談できるので、引きこもりや不登校児の暴力に悩んでいる人は、ぜひ一度相談してみてくださいね。
「イライラして物に当たる癖をやめたい、、」解決法
「できれば物に当たる癖をなおしたい」と切実に考えている人も多いのではないでしょうか?
物に当たる癖をなおすためには、自分の生活を見直したり、自分と向き合う時間を取ることが大切になってきます。
ここからは、イライラして物に当たる癖をやめるための4つの解決法について、それぞれ詳しく解説します。
生活習慣を改善する
何事にも通じる物ですが、健やかな肉体・精神的に必要なものは栄養や睡眠です。
カップ麺やファストフードはできるだけ避け、野菜や肉・魚をバランスよく食べることで、気持ちも安定しやすくなります。
以下はストレスにいいとされる栄養素や食べ物です。
栄養素 | 食べ物 |
---|---|
ビタミンB群 | 豚肉、レバー、うなぎ、カツオ、マグロ(赤身) |
ビタミンC | 緑黄色野菜(特にピーマン・キャベツ)、フルーツ |
ビタミンE | 緑茶、アーモンド、オリーブオイル、卵 |
ポリフェノール | 赤ワイン、コーヒー、緑茶、トマト |
トリプトファン | 乳製品、豆類、バナナ、チョコレート |
また、育児中や不登校児の昼夜逆転生活など、睡眠不足はイライラを助長させてしまう生活習慣の1つです。
安眠グッズを利用するなど、すこしでも質の良い睡眠時間を確保することも意識しましょう。
睡眠をしっかり取ることでイライラした時に分泌される「コルチゾール」というホルモンの量を適正化し、ストレスから回復させる働きを高めます。
日中はしっかり体を動かし、寝る2〜3時間前に入浴を済ませることで、睡眠の質向上に効果的です。
ストレス解消法を見つける
自分に合ったストレス解消法を見つけておくことも大切です。
ストレスが蓄積されたままの状態では、次第に感情のコントロールが難しくなり、物に当たりたいという衝動を我慢できなくなってしまいます。
読書や映画など日常的に取り入れられる対処法をたくさん見つけておくことで、日々のストレスの蓄積を自分で緩和できるようになるでしょう。
特に極度にストレスが溜まったと感じる時は、
- 旅行
- スポーツ
- ドライブ
こういった、日常から切り離される解消法を実践することで、より効果を実感しやすくなります。
普段から自分が心地よく感じる行為をメモしておくと、選択肢が広がっていきますよ。
アンガーマネジメントをしてみる
アンガーマネジメントとは、怒りをコントロールするメソッドのこと。
その中でも、「イライラを感じたら6秒数える」というやり方は、すぐに取り入れられる簡単な対処法です。
アンガーマネジメントの考え方では、物に当たるという行為はイライラを解消するどころか、余計に悪化させてしまうといいます。
イライラや怒りの感情を感じた最初の6秒は、攻撃性や興奮を高める「アドレナリン」が分泌されるピークタイム。
心の中でゆっくり6秒数えている間にアドレナリンが減少し、物に当たる回数を減らせるようになっていきます。
他人に期待をせず、信頼する
物に当たる行為は、他人に対する不満の表れとも捉えられます。
「こうして欲しかった」「ああ言って欲しかった」と、相手の行動や意見を変えたくて物に当たっているなら、『他人は変えられない』と認識することが大切です。
あなたにはあなたの考え方やルールがあるように、相手にも相手なりの考え方やルールがあるもの。
コントロールできないものに労力を割き続けるのではなく、「他人は変えられない」と割り切ることで、物に当たっても仕方がないと考えられるようになるでしょう。
さらに、出てきた結果をより良くなるように動くことを意識することで、過度な期待を持つことが減り、相手との信頼関係も育まれていきます。
まとめ
今回は、イライラして物に当たってしまう人の心理や対処法について、詳しく解説してきましたがいかがだったでしょうか?
本記事の内容を簡単にまとめます。
- 物に当たる人の特徴
▶︎▶︎感情のコントロールが苦手・ストレス発散方法を知らない・相手を支配したい・精神病の場合も。 - 物に当たる人への対処法
▶︎▶︎冷静になってから話す・定期的に話を聞く・一時的に距離を取る・反論や挑発はしない・第三者に相談する - 物に当たる癖の解決法
▶︎▶︎生活習慣を見直す・ストレス解消法を見つける・アンガーマネジメントをしてみる・他人に期待せず信頼する
物に当たってしまう人には、それぞれの理由が必ずあります。
物に当たるのを辞めさせたい人も、自分が物に当たる癖を改善したい人も、まずは「なぜ物に当たってしまうのか?」理由を知ることが大切です。
物に当たってしまう癖としっかり向き合い、ご紹介した改善方法などを実践して、自分も相手も幸せになるコミュニケーションを築いていきましょう。