コラム

引きこもり引きこもりは仕事が続かない?向いている仕事を探して社会復帰するためのポイント

「引きこもりを辞めたいのに仕事が続かない」
「どうすれば仕事が続くの?自分に向いている仕事ってなに?」

せっかく引きこもりを脱して働き出したのに、仕事が長続きしなかったり、そもそもどんな仕事に就けばいいのかわからずに悩んではいませんか?

引きこもりの人が社会復帰して働き続けるためには、むやみやたらに職場を決めず、なぜ仕事が続かないのかその理由を理解して、特性に合わせた仕事に就くことが大切になってきます。

そこで本記事では、引きこもりは仕事が続かないといわれる理由やおすすめの仕事、社会復帰するためのポイントについて詳しく解説しています。

「働かなければ!」という思い込みは、自分をどんどん追い詰めて働き続けられないメンタルになってしまいます。

この記事が自分を責めることを手放して、前向きに働くキッカケになれば幸いです。

\この記事のポイント/

  • 引きこもりの仕事が続かない理由
    ▶︎▶︎他者とコミュニケーションが苦手、仕事への恐怖心、精神的な健康に問題があるなど、一人ひとりさまざまな理由が考えられる。
  • おすすめの仕事
    ▶︎▶︎工場勤務・清掃業・警備員・倉庫内作業・データ入力・Webライター・ゲーム低スター・農業など。
  • 社会復帰するためのポイント
    ▶︎▶︎生活リズムを整える・周りと比べない・続けられる仕事を選ぶ・第三者による支援を検討するなど。

なぜ引きこもりは仕事が続かない?その理由

なぜ引きこもりは仕事が続かない?その理由

引きこもりの人が仕事を続けられない理由には、一人ひとりさまざまな悩みや原因があると考えられます。

そのため、仕事を続けるためには何が原因で仕事が続かないのか、その原因を明確にして当事者が働きやすいと感じる仕事を見つけていくことが大切です。

ここからは、引きこもりが仕事を続けられない5つの原因と理由について、それぞれ詳しく解説します。

他者とのコミュニケーションが苦手

引きこもりの人が仕事を続けられない一番大きな要因の1つとして、コミュニケーションが苦手なことが挙げられます。

他人の目を気にしすぎるがあまり、うまく会話ができなかったり、意思疎通が図れないこともしばしば…

自分の考えや感情を言語化することも苦手なため、自分の意見を伝えられなかったり、嫌なことを嫌ということができずにストレスを溜めてしまうケースも珍しくありません。

結果として「仕事に行きたくない」ということに繋がってしまい、家に引きこもってしまうというわけです。

精神的な健康問題

引きこもりの人は「ADHD(注意欠如・多動症)」や「ASD(自閉スペクトラム症)」などの発達障害を持っているケースも少なくありません。

そのため、一般社会で他の人と同じように仕事をすることが難しい場合があり、働くことに大きなストレスを感じている可能性があります。

ADHDの特徴は、約束を忘れたりミスをすることが多かったり、ASDの特徴は仕事のやり方を変えられない、人の話を聞かないなどの特徴が見られます。

ADHDやASDの持つ特徴から職場でトラブルを起こしてしまうことが多い場合は、自分の特性を理解した上で職場を選ぶことが大切です。

仕事への恐怖心

過去の職場での失敗や人間関係のトラブルがトラウマとなり、働きたくても働けない状態にいる引きこもりの人もいます。

  • 同僚と良い関係を築けなかった
  • 上司や同僚からのパワハラが酷かった
  • 自分のミスで大きな損失を出した

こういった過去がある場合、働くこと自体に恐怖心を抱いても不思議ではありません。

ブランクの期間が長くなればなるほど、「自分を受け入れてもらえるのだろうか」という不安も大きくなるでしょう。

社会人経験がなく、「仕事ができなくて迷惑をかけてしまうかも」という恐怖心を抱いているケースも考えられます。

自己肯定感の低さ

自己肯定感とは、「自分は他人に必要とされている」「存在価値のある人間だ」と自分自身で思える感覚のこと。

引きこもりになる人は自己肯定感が低いケースが多いため、「私は必要とされていない」「私が働いても迷惑をかけるだけ」と思い込んでいる場合が多いです。

そのため、働きに出たとしても少しの失敗やトラブルで心が折れてしまうことが多く、働き続けることが難しくなってしまいます。

とくに、過去いじめにあった経験がある人や親に自分の考えや行動を否定されて育った場合、自己肯定感が育ちにくい傾向があります。

生活リズムの乱れ

引きこもりの状態が続いていると、昼夜逆転して生活リズムが乱れてしまうことが多いです。

働きに出る場合、朝起きて出社することが一般的であるため、生活リズムが乱れたままでは働き続けることが難しくなってしまうと考えられます。

そのほかにも、

  • 睡眠障害や生活習慣病のリスクが高まる
  • 肩こり・頭痛に悩まされる
  • リズム障害が深刻化する

これらのリスクも高くなってしまいます。

社会復帰を考えられるようになってきたら、生活リズムを整えるところから始めましょう。

引きこもりにも向いているおすすめの仕事

引きこもりにも向いているおすすめの仕事

引きこもりが長期化すると、働くことへのブランクから、自分にはどんな仕事があっているのかわからずに、動けなくなる人も多いのではないでしょうか?

最近では働き方も多様化しているため、引きこもりの人でも働きやすい環境が整った仕事が増えてきています。

ここからは、引きこもりに向いている仕事を8つご紹介していきます。

なぜ向いているのか理由や仕事の詳細も解説していきますので、仕事選びの参考にしてみてくださいね。

工場勤務

向いている人・単純作業が得意な人
・コツコツ作業できる人
・コミュニケーションが苦手な人
向いていない人・チームプレーをしたい人
・複雑な作業に取り組みたい人

工場でさまざまな製品の製造・加工に携わる工場勤務は、単純作業や特定の作業の繰り返しが得意な人におすすめの仕事です。

一人で作業することが多く、ミスを防止するために私語厳禁となっているところがほとんどなため、できるだけ職場の人間関係を避けたい方にも向いている仕事といえるでしょう。

作業はマニュアル化されているため、初心者でも働きやすいこともメリットの1つ。

2交替制・3交替制で日勤・夜勤があるところも、生活リズムが崩れがちな引きこもりの人におすすめできる理由の1つです。

清掃業

向いている人・コツコツ作業が得意な人
・掃除が好きな人
・接客が苦手な人
向いていない人・コミュニケーション取りたい人
・極度に体力のない人

オフィスや商業施設などの清掃をおこなう清掃業も、コツコツ作業を好む人におすすめの仕事です。

工場勤務と比べると人と接する機会は多くなりますが、作業自体は一人でおこなうことが多く、接客などもありません。

「学歴不問」「未経験者歓迎」のところも多く、特別なスキルを必要としないのもメリットといえるでしょう。

しかし、清掃にはある程度の体力が必要になります。

働き続けるためには、まず少ない時間からスタートして、慣れてきたら徐々に時間を長くするなどの工夫が必要です。

警備員

向いている人・忍耐力のある人
・集中力に自信のある人
・責任感が強い人
向いていない人・極度に体力のない人
・ルールを遵守できない人

警備員は、ショッピングセンターや工場などの警備や工事現場の交通整理をおこなう仕事です。

仕事内容は決まった場所に常駐したり決まったコースを巡回することが多いため、複雑な仕事が少なくて未経験でもできることが特徴の1つ。

制服があるため服に悩む必要もなく、働く時間も自由に選べるメリットもあります。

しかし、緊急時には大きな声を出したりして、率先して避難誘導しなければならない立場です。

そのため、働くことに少しずつ慣れてきて、「もっと人の役にたつ仕事をしたい」という人におすすめの仕事といえるでしょう。

倉庫内作業

向いている人・単純作業が得意な人
・几帳面な人
・集中力のある人
向いていない人・接客をしたい人
・注意力散漫な人

倉庫内作業とは、物流センターやショッピングセンター、小売店の倉庫などで、以下の仕事内容が主になります。

  • 荷物の搬入や出荷作業
  • 商品の仕分け
  • 検品
  • 梱包
  • ピッキングなど

接客などはなく単純な作業を繰り返していく仕事のため、繰り返しの作業が得意な人におすすめの仕事といえるでしょう。

深夜帯の求人も多く、生活リズムが乱れている人でも働ける求人が多いのも特徴です。

しかし、職場によっては重たいものを運んだりする必要があり、基本的な体力がないと厳しいケースもあるため、仕事内容はしっかり確認するようにしてくださいね。

データ入力

向いている人・パソコンが得意な人
・繰り返し作業が得意な人
・集中力がある人
向いていない人・パソコンが苦手な人
・じっとするのが苦手な人

パソコン作業が得意であれば、データ入力もおすすめです。

データ入力とは、主に手書きのデータやアンケート内容をパソコンに入力して保存する仕事になります。

パソコンのスペックが整っていれば在宅でも仕事ができるため、通勤や社内の人間関係にハードルを感じる人におすすめの仕事といえるでしょう。

しかし、「データ入力」とひとくちに言っても、仕事内容は多岐にわたります。

電話応対が付随するものや出社が必要な場合もあるため、仕事の詳細はあらかじめしっかり確認してから応募することがおすすめです。

Webライター

向いている人・文章が得意な人
・パソコンが得意な人
・リサーチが得意な人
向いていない人・パソコンが苦手な人
・集中力がない人

文章を書くことが比較的好きな人なら、Webライターもおすすめです。

Webライターとは、主にインターネット上に掲載される記事を執筆する仕事を指します。

  • ネット広告の文章を考えるセールスライティング
  • ブログなどのSEOライティング
  • YouTubeやショート動画の台本作成など

このようにWebライターの仕事には多くの種類があるため、いろいろ試してみることもおすすめです。

基本的に業務委託契約となるため、出社時間などに縛られず、時間を自由にコントロールできるところがWebライターのメリットともいえます。

初心者向けの案件も多いので、気になる方は一度試してみてくださいね。

ゲームテスター

向いている人・地道な作業をこなせる人
・忍耐力がある人
・集中力がある人
向いていない人・単純作業が苦手な人
・ゲームが苦手な人

ゲームテスターとは、開発段階のゲームをプレイして発生するバグを探す仕事です。

一見楽しそうな仕事に見えますが、ゲームのバグを探すのは地道な作業をこなす根気強さと集中力を必要とします。

細かな不具合も見逃さない洞察力や問題の原因を特定する論理的思考力も必要です。

しかし、求人によっては8時間のフルタイムのものから短時間で働けるものもあり、在宅なども選べるメリットがあります。

実際に、引きこもりの人や発達障害の方も多く活躍している業界でもあるので、気になる方は一度求人を見てみてくださいね!

農業

向いている人・根気強い人
・コツコツ作業が好きな人
・自然や植物が好きな人
向いていない人・インドア派の人
・忍耐力のない人

意外と思われるかもしれませんが、農業も引きこもりの人におすすめの仕事の1つです。

リハビリの一環として取り入れている支援機関も多く、心と身体の健康向上に効果的

種まき・収穫・出荷など農業にはさまざまな作業工程があるため、自分に合った仕事が見つけやすく、達成感も得やすいメリットがあります。

引きこもりと農業をつなぐサービスも増えてきているので、気になる方は一度相談してみることがおすすめです。

引きこもりが仕事を続けて社会復帰するためのポイント

引きこもりが仕事を続けて社会復帰するためのポイント

引きこもりの人におすすめの仕事をご紹介しましたが、いきなり働きに出るのはハードルが高すぎます。

「働きたいかも」という意欲が湧いてきたのであれば、仕事を続けて社会復帰を果たすためにも、まずはしっかり準備を整えることが大切です。

ここからは、引きこもりが仕事を続けて社会復帰するための7つのポイントを、それぞれ詳しく紹介します。

できそうなところからトライして、長く働ける心や体を整えていきましょう。

生活リズムを整える

引きこもりが長く続いて昼夜逆転してしまっている人は、まず生活リズムを整えるところから始めましょう。

  • 朝はカーテンを開けて部屋を明るくする
  • 朝食を食べる
  • 日が出ているうちに散歩する
  • 就寝の2〜3時間前にお風呂に入る
  • 夜はできるだけスマホやパソコンを見ない
  • 夜は部屋の明かりを暖色にする

例えばこのようなことを生活に取り入れていくことで、生活リズムが整いやすい環境に近づいていきます。

「生活リズムを整えなければ!」と気負いすぎると、かえって負担になって長く続きません。

できそうなところから少しずつ始めて、長期的に取り組んでいきましょう。

周りと比べない

「幼馴染のあの子は立派に働いているのに」「同世代は正社員で活躍している」と考え出すと、労働に対するハードルが高くなり、就職活動すらも億劫になってしまうもの。

せっかく働く意欲が湧いてきたのであれば、『あなたにはあなたの道があり、誰とも比べることができない』ということを、しっかり覚えておきましょう。

そして、働き出してからも「できる・できない」を周りと比べる必要はありません。

まずは自分のペースで仕事を覚えて、働き続けることが大切です。

周りと比べる癖が出てきてしまったら、比べる対象を「過去の自分」に置き換えて、今働けている自分・働こうと動けている自分に目を向けてみてくださいね。

「仕事を続ける」を目的に目標を設定する

引きこもりになっている人の多くが、「自分のためには頑張れない」という傾向があります。

これは自己肯定感の低さも影響しているのですが、「仕事を続ける」という目標だけでは、何かトラブルや問題が起きた時にすぐに折れてしまいやすいです。

  • お金を貯めて誰かにプレゼントを送る
  • 親に恩返しする
  • 彼氏・彼女を作る
  • 趣味や推しを作る

このように「仕事を続ける」以外の目的を見つけておくことで、仕事を続ける意欲につながっていきます。

仕事は「好き」選ぶのではなく「続けられるか」「続けられないか」で選ぶ

社会復帰の成功率を高めるために、まずは「好きな仕事」よりも、不安や苦手な要素が少なくて続けられそうな仕事を選んでみるのもおすすめです。

人とコミュニケーションを取ることが苦手であれば、一人で作業する時間が多い仕事を選んだり、臨機応援に動くことに不安があるなら、単純作業の仕事を選ぶのもいいでしょう。

苦手意識を克服することも大切ですが、まずは「自分は働けるんだ」という自信を持つことが先決です。

ある程度仕事に慣れてきたなと感じたら、新しい分野に挑戦してみてくださいね。

日常的なコミュニケーションが苦手なら在宅でできる仕事を探す

挨拶や雑談などの日常会話にもストレスを感じるのであれば、在宅でできる仕事を探してみましょう。

最近ではクラウドソーシングも一般化して、家にいながら仕事を受注できるサービスも多様化しています。

スキル・経験を問わない初心者向きの案件も豊富にあるため、できそうなものから始めてみてもいいかもしれません。

働く時間も自分で決められるため、生活リズムを整えながら働くことも可能になります。

正社員は目指さずにバイトや短期から始める

「社会復帰=正社員として働く」と考えている人も多いかもしれませんね。

しかし、アルバイトに比べると正社員は狭き門。

ブランクもありながら就職活動をすることはハードルが高く、社会復帰に時間がかかってしまうと考えられます。

パートやアルバイトで働くことも立派な社会復帰です。

まずは、外出して社会との関わりを持つことをゴールとして、アルバイトや短期の仕事から始めてみることを意識しましょう。

安定して働けるようになってきたら、正社員を考えてみることがおすすめです。

第三者による支援も検討してみよう

「働きたいけど何からしたらいいのかわからない」「自分に向いている仕事がわからない」という人は、第三者による支援を検討してみましょう。

引きこもりやニート、発達障害の方に向けた支援サービスを利用すれば、働くために必要なスキルや知識を学習しながら就活したり、働き続けるためのサポートが受けられます。

就労継続支援を利用すれば、あなたの特性や体調を理解したスタッフがサポートしてくれる環境で働くことも可能です。

特性に合わせて多くの支援サービスが展開されているので、まずは気軽に相談してみるといいでしょう。

おすすめ相談所「らいさぽセンター」

静岡県御殿場市にある「らいさぽセンター」は、施設内の工場で実際に働きながら社会復帰を目指す環境が整った就労支援サービスです。

一人ひとりのニーズに合わせた教育環境も整っているため、資格取得を目指しながら実務経験を積むこともできます。

宿泊型の施設となっているため、生活リズムに不安を抱えている人のサポートも万全です。

「働きたいけど何からしたらいいかわからない」と悩んでいるのであれば、無料相談も可能となっています。

あれこれ悩んでしまう前に、まずは一度相談してみてくださいね。

無理をせずに仕事をゴールにしなくて良い

無理をせずに仕事をゴールにしなくて良い

今回は、引きこもりの仕事が続かない理由やおすすめの仕事、社会復帰するためのポイントについて解説してきました。

本記事の内容を簡単におさらいします。

  • 引きこもりの仕事が続かない理由
    ▶︎▶︎他者とコミュニケーションが苦手、仕事への恐怖心、精神的な健康に問題があるなど、一人ひとりさまざまな理由が考えられる。
  • おすすめの仕事
    ▶︎▶︎工場勤務・清掃業・警備員・倉庫内作業・データ入力・Webライター・ゲーム低スター・農業など。
  • 社会復帰するためのポイント
    ▶︎▶︎生活リズムを整える・周りと比べない・続けられる仕事を選ぶ・第三者による支援を検討するなど。

「仕事をしなければいけない!」と自分を追い詰めてしまうと、働くことがますます億劫になってしまうもの。

まずは、「仕事はしなければいけないものだ」という考え方を手放して、「自分が幸せになることをする」という意識を持つことがおすすめです。

人は幸せな気持ちで満たされていると自然と意欲が湧いてきて、他者と交流するエネルギーになっていきます。

その結果として「仕事をする」という選択になれば、どんな仕事でも長続きしていくはずです。

あまり自分を追い込みすぎず、まずは気分よく過ごすことを意識してみてくださいね。

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